ナ・バ・テア
周りには、空気しかない。
何もない。
命も、死も。
※またもや表紙より引用※
クラスメイトたちは大人になっていくのに、自分だけは時が止まったかのようにあの時のまま。中身と外見の伴わないアンバランスなまま、終わりのない生を過ごす。
死を全うできないのも苦痛だよなー。生は死ぬまでの暇つぶしだ、って誰の言葉だっけか。いい言葉だと思ったけど、その暇つぶしが草薙にとっては空を飛ぶことなんだな。
カンナミ・ユーヒチの「僕」より、今回の草薙水素の「僕」の語り口が読みやすかった。空を飛んでいる描写もいちいち細かくて淡々としているんだけど、カンナミと違って楽しんでいる様と興奮がすごい伝わってきて、読むのをやめられなかったよ。あっという間に読み終わってしまった。
ダウン・ツ・ヘヴン買ってきたー。文庫版早く続編出てくんないかしら…もんもん。